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忍禁書外伝的日々妄想

基本ヤマカカで暴走モード。完全腐女子向け。
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『無題』(テンカカ)

鳥につつかれ、獣に喰われ。
今や敵味方の判別どころか人としての形状すら保っていないそれらの持ち主達は、例えその場を生き延びていたとしても、今やこの世の者ではなくなっているだろう。
肉片を集め、手厚く葬り。手を合わせて死者を悼みながらも、その中に己の恋人がいないことを願う。
一縷の望みという言葉が、これほど心身に重く圧し掛かってきたことはない。
テンゾウの消息が途絶えた街で、俺は黒猫を拾った。
汚く、反抗的で、そして瞳の大きい猫を。


「ねえ、お前。本当はテンゾウなんでしょ…」
無理やり懐に入れて宿に連れてきた黒猫は、俺の問いかけにふうぅという低い唸り声で答えた。
碌な餌にありつけていないのか、痩せて体も毛羽立っている。
俺は両の掌の中に拘束したその細い体に自分の額を押し付け、懇願した。
「お願い。テンゾウだって言って。生きていると言って」
猫は暴れた。
俺は己の両目が潤むのを自覚した。
「嘘つき」
声が情けないほど震えている。
物言わぬ猫を押さえつけながら、俺はまた力なくうめいた。
「嘘つき……」

+ + + +
Mさんちの猫犬テンカカに触発されました…!

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『野球拳』(ヤマカカ)

野球拳なんて、実に数年ぶりに聞いた単語な気がする…。
忍びの里で「野球」はないだろ、と思いつつ即座にヤマカカ変換。

『決行の日』(テンカカ)

ギャグ風味でかなり下品な…。

『ヒロワナイデクダサイ』(猫耳テンカカ)

まつ様のところのめちゃくちゃキュートな猫耳テンカカに、のぎわさんとふたりで萌え倒しました。
そんなチャットの生成物。
最近「可哀想でかわいい」が萌えワードです。こんなテンゾウも萌える…。

* * * *

思い出すだに、独り言の多いオカマだった。
『見目はいいのにねぇ。もったいないわぁ。オッド・アイにしようとして赤い目を移植した方の目蓋には傷がついちゃったし、しかも閉じちゃって滅多に開こうとしないのよこの仔は。愛玩動物のクセに媚びうることもできないし、それに何より面構えがねぇ、カカシ君』
尻尾を握られて、俺はふぎゃあ!と牙をむいた。「ホントに生意気ねぇこの仔はあ」とさらに痛い目に遭わされただけで、もちろん敵いはしなかったが。
売りに出されるには少々トウが立ち過ぎていて、もう少し経ったら廃棄処分か種猫か、という運命の転換期を迎える頃、俺は鎖を引きちぎってペットショップから脱走した。
逃げるついでになんとなく、クローン猫のテンゾウも連れてそこを出た。
蛇オカマめ。何やら特殊な遺伝子を埋め込む実験にのめり込んでこいつには相当目をかけていたから、逃げられたと知れば悔しがるに違いない。
ほくそ笑む俺とは対照的に、無理矢理俺に連れ出されたテンゾウの表情は暗かった。
もとより脱出にしり込みしていたテンゾウは、建物から出た途端日の光に驚いて余計にびくびくしている。
俺はテンゾウの首輪から伸びている鎖を引っ張った。
「これからは野良として逞しく生きていくよ、テンゾウ」
「……はい」
声が小さい。声が。
もともとこいつは人生をどこか諦めたような辛気臭い顔してるんだーよね。連れの人選間違えたか? と思いながら、とぼとぼ後をついてくるテンゾウを振り返る。
「テンゾウ」
「な、なんですか」
「ちょっとあの魚屋から秋刀魚盗んできなさいよ」
「えっ!?」
テンゾウは脱走したばかりなのに、早速ですか…? と上目遣いで見てきたけど、俺は顎でしゃくって早くと促した。
えいやっ!と必死の突撃隊になったテンゾウは、なかなかに見所のある雄だった。まだまだ慣れない任務のためか、ちょっとへっぴり腰ではあったが。
野良猫界の帝王になるのもいいかと思う反面、俺に惚れた雄に大事にされかしずかれ貢がれる生活を夢見ている俺としては、「なかなかやるじゃない」と遠慮なくあがりを頂戴した。
テンゾウはほとんど骨だけになった俺のお残しをぺろぺろなめていて、やっぱりそれでは足りなかったらしい。
腹をさすって屋根の上で横になっている俺の隣でしばらくうつむいていたが、再び餓えた決死の突撃隊になって魚屋に飛び込んで行って捕まっていた。
どうせならそこで飼われろ、と見捨ててもよかったが、人間の罵声に脅え丸まってぶるぶる震えている様子を見てしまったら、なんか、ねぇ?
颯爽と助け出してやったら何やら尊敬の念いっぱいに感謝されたが、腹は減ったままのようだった。やれやれ。
こういうのも、縁っていうのかねぇ。ガラじゃないんだけど。
「これ食べて、元気だしな」
救出ついでにくすねてきた鯛を食べさせてやる。
「すごいです。先輩!」
ふん。バカめ。俺は自分に出来ないことを他人にやらせるほど無能ではない。鍛えてやっているのだ。
脱出してから初めてにぱっと笑ったテンゾウを思いがけず「かわいいかも」なんて感じながら、俺はあくびを噛み殺した。
さて、明日からはこいつをどうこき使おうか。

『無題』(テンカカ)+文字数の話

ああ。典型的なゆひ式ワンパターン話…。orz
でもGWの場つなぎに虫干ししておく。←だからのぎわ様語録はもういい加減にしろよと

ホントは削れるだけ削った100文字ぐらいの萌えのみ抽出SSSっていうのもエスプレッソみたいで好きなんです(自分の書くのは『香り高い』とは言いがたいですがー。カカイル界にそんな神が数名いらっしゃいますよ。小心者ゆえ恐れ多くてこっそリンクさえできませんが…)。
次には1000文字のライン、3000文字のライン、一万文字のライン、三万文字のラインって感じで、文字数と表現できる範囲を考えると超トキメキます(うっとり)。
びっしりつまった三万字クラスを丁寧に書かれるMY神様方の手腕には憧れますが、そして五万字クラスを日常の匂い濃厚に心情的に書かれるやはりMY神様方の才能にも嫉妬はしますが(オイィ)。

100文字のはCPというよりいわばシチュエーション萌えが主で、わりとヤオイ的な萌えが前面に出ている感じがします。
漫画の四コマと似ているようでいて、でもイラストや漫画表現はわりと正統派二次創作(ってどんなda☆)に近い印象があります。人物を『描く』ということは、キャラとの距離感が三人称で文章を書くことにちょっと似てるかななんて思ってみたり。

息抜きで場面だけ書きたい時は1000文字ぐらいになりがちです。
そして肉付けをすれば十分に中編以上になれる題材をいいとこどりで3000文字にする作業は結構好きです。
読むのも好き。この手の表現を好んで書かれる方は、整理整頓が得意で部屋が綺麗なんじゃないかと勝手に想像しているんですが、私の部屋は収納スペースに入る以上に物があって統一感もまとまりもありません(好んでいるだけでエキスパートじゃないということか)。
たまに「もったいない」と感じることもあるんですが、私が長編(中編)を書くと間延びしてしまうので、ここで満足しておくのが能力的に無難かなと。今は。←笑

個人的にははまりが深いCPであればあるほど、キャラを取っ払っても物語として成立できるほどの力量がある『小説』が読みたくなるものなので(ある意味すごい矛盾)、テンカカ界は、最高です。
満足以上の喜びで満たされています。ありがたやありがたや。←ばばくさい

*補足*
構成力(っていうのかな)や、表情表現に優れたイラストはたった一枚で背後の深い物語まで連想させるものですが、これって文章ではなかなか対抗しがたいなと。
文でも書きすぎないことが読み手の想像力をよりかきたてるという現象があるにはありますが(と、これは物語全般に言えるのかも。良質な謎が多い方が読み手をより没頭させることができる)。
創作意欲にがっつんときたそんなイラストをいただいているので、近々公開できると思います。Mさんいつもありがとう。えへへ。

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