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忍禁書外伝的日々妄想

基本ヤマカカで暴走モード。完全腐女子向け。
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『野球拳』(ヤマカカ)

野球拳なんて、実に数年ぶりに聞いた単語な気がする…。
忍びの里で「野球」はないだろ、と思いつつ即座にヤマカカ変換。

* * * *

「よっヤマト。野球拳やろう。野球拳」
アルコールの過剰摂取のせいだろう…。いつもよりさらに斜め上に引き上げた額宛で汗ばんだ銀髪をぐしゃぐしゃに押さえつけている先輩が、へらへら笑いながら僕の部屋に上がりこんできた。
習慣どおりの時間に「さぁ寝よう」としていた僕は、外で呑んできたらしきだらしないその姿を上から下まで眺め倒した。
「…脚絆、自分で解けますか?」
「おや。機嫌悪いのね。ヤマト君」
でも、脚絆も脱がしアイテムのひとつだからだめー。なんて、酒臭い息でぐでんぐでんになりながらも近寄る僕をオーバーリアクションで牽制し、先輩は突如大声で歌いだした。
「やぁきゅうぅうー! すーるならあー!」
「!」
「こーゆーぐあいにしやしゃんふごっ!?」
「近所迷惑です」
「ふごごー!」
酔いのせいか、先輩は簡単に僕にとっ捕まった。口を押さえられてもがもがしている情けない先輩の姿に苛々する。この人、里内じゃいつもこんな風に無防備なのかと。
腹立ち紛れに口だけじゃなく鼻の穴までふさいでやったら、大げさに悶絶して、解放してやっても「ひどい。ひどいテンゾウ」と咳き込みながらしくしく泣きはじめた。
僕はその盛大な壊れっぷりに呆れた。
えぐえぐと漏れる不明瞭な言葉から先輩の気持ちを推測するとこうだ。
上忍師中心のろくでもない宴会で、アンコさんと誰やらが野球拳を始めた。女体の「ぽろんぷりん」を期待する観衆の期待を裏切って、ほぼ常勝のアンコさんが男体の「ぽろんむぎゅ」で盛り上がったそうだが、その様子を静観していた先輩は「テンゾウのぽろりが見たい」と思ったらしい。勿論僕に否やはないが、負けたからといって「むぎゅ」っとされるのは御免だ。
「はいはい。わかりました。じゃあ、先輩。『よよいがよい』」
「! 『よい』!」
反射的に「ぐー」を出した先輩の手を見て、さっと「パー」を出す。
「…あ? あれー?」
いくら自分の手を見ていても、負けた事実は変わりませんよ、と、先輩の額宛を外してついでにおでこにちゅっとする。
「先輩。もう一回」
「あ、ああ」
「はい。『よよいがよい』」
「!」
僕が「チョキ」で先輩が「ぐー」。
「はい。先輩ー。上忍ベストも脱ぎ脱ぎしましょうねー」
「お? おお…」
俺が勝ったはずなのに、おかしい…。難しい顔をしてやっぱり自分の手を見ていた先輩は、脱がされる最中に触れた僕の腕や体に妙に興奮して「ヤマト、もう一回。もう一回」と今度こそ勝つ気満々で拳を振り上げた。
結果。
「テンゾウだけ脱がなくてずるい」
ひいひい抵抗する先輩を、大変おいしくいただくことになった。
ごめんね。先輩。でも、酒を呑んだからって無防備に色気振りまいてへらへらぼけてる貴方が悪いんです。
目を覚ましたら、外ではあまり呑まないように釘を刺しておかないと。僕、気が気じゃないです…。

* * * *
最初の方のカカシの姿は、Mさんちの酔いどれ先輩がかわいくてつい…。
酔って判断能力ない先輩(ただしテンゾウの前限定)もいいですが、平然と嘘をつくテンゾウもわりとツボです。

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