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忍禁書外伝的日々妄想

基本ヤマカカで暴走モード。完全腐女子向け。
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『無題』(テンカカ)

「隠れているものって、なんだか無性に暴きたくなる気持ちになりませんか」
無残な血痕を涼やかな目元で一瞥し、『木遁のテンゾウ』はそう嘯いた。
土遁使い相手に下手を打った屍が、ひとつ、ふたつ、みっつ。
「例えば、先輩の」
すっと動く指は、土にも血にも濡れずにきれいなままだ。
銀髪の下の俺の耳朶にほんの数瞬だけそっと触れ、テンゾウの唇が微笑んだ。
言葉のない、闇の中に沈黙する忍びがふたり。
俺は「生意気言うんじゃないよ」と、いずれは身の内を暴かれることになる男に背を向けて。
そうして持ち替えた刃で、向こう側に潜む気配をふたつに裂いた。


****
↓降ってきた時の元々のバージョン(本当はテンゾウ視点だったけど…orz)。

何の前触れもなく耳朶に触れられ、心臓がはねた。
「な、なに」
言うなれば最近よくツーマンセルを組んでいるこの後輩には油断していたのか。自然な動きでたやすく俺の懐に入ってきた男から距離をとり、俺らしくもなく、動揺する。
「ああ」と、俺の反応を見て逆に目を丸くした男、テンゾウは、すぐに真顔に返って伸ばしていた手を下ろした。
隠れていた耳に、突然触れたくなった。その時そう弁明した彼は、「ちょっと待て。どうしてそんなところ触りたがるの」と抵抗する俺にまた似たようなことを言った。
「恋人同士なんだから、いいじゃないですか」とも。
そして声を噛み締める俺にさらに囁く。
「隠さないで」
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Comment

無題

  • 松本
  • 2008-10-08 16:13
  • edit
お…おお、この悪テンめっ!
個人的に後者の元々のバージョンが好きです(^^)

いいですなぁ、黒テンン――…
かっこよくて優しいテンゾもいいんですが、最近は
腹黒、若干鬼めのテンゾウがこう…また沸々と来てます

そろそろゆひさんどんなものでしょうか(とか言ってみたり)

きてます!

  • ゆひ
  • 2008-10-11 11:40
  • edit
いつも数分でかけるきれっぱしばかりのSSSなのにかまっていただいちゃってすいません(汗)。

かっこよくて優しいテンゾウもいいですよ。大好きです。
でも確かに、テンゾウは若干欝で何を考えているかわからないタイプもきますよね。好き過ぎて虐めてしまうなんて、なんて素敵(しかも「先輩」をってところがまたイイ)。

私もカカ受けオンリー終わったあたりからまたぼちぼちいきたいです。また松本さんと絡んで連載もがつがつできたらいいなと(ちうちうやりたいですよねー)。

ち…!

  • 松本
  • 2008-10-11 22:29
  • edit
ちうちう!あれはもう本当に…!今の原稿やり遂げたら
また続きを…!むしろオンリーの時にその話とか…
(いや…緊張して無理だ…orz)
またメルします~!(これレス不要です)
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