忍者ブログ

忍禁書外伝的日々妄想

基本ヤマカカで暴走モード。完全腐女子向け。
MENU

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『サンマと胡桃(ヤマカカ)』

日々こんなことばっかりぼんやり考えて自己完結してますという…。
いわゆるボツネタなのでいつもにもまして薄い内容ですが、そんな感じに流しておいてください。



ばらばらと無造作に頭上から降り注がれる奴の好物に、俺は息を呑んだ。
胡桃の殻は硬いとはいえ投げつけられたわけじゃないから痛みは感じない。
でも、俺を見下ろすテンゾウの顔を見て、表情を改めた。
「僕もなめられたものですね。胡桃なら何でもいいってわけじゃないんですよ。先輩」
「……」
掌に残ったひとつの匂いを嗅ぎ、テンゾウは薄く笑った。
「古いものは酸化してまずいし、これって一山いくらの安い××の国産でしょう。僕は手間隙かけて栽培された木ノ葉産が好きだな。土壌も違うせいかな、歯ざわりが違うんですよねえ」
「そんなに…怒んないでよ」
自分で思った以上に声が媚びている。
くそっ。
内心の苛立ちを必死に隠しながら、俺は従順なふりを装った。
「……ねえ。本当に反省してるんですか」
「テンゾ…」
「先輩」
己の優位を確信している声が、無情にも俺の自尊心を崩しにかかってくる。
「こういう時、何て言うんでしたっけ」
「……」
「僕、教えてあげましたよね」
「テンゾウ……」
「それとも、忘れちゃったのかな。先輩は僕の手に負えないぐらいのMだから…きっと、また酷い目に遭いたいんですね」
「……」
「ん? 返事はどうしたんですか」
「くっ」
「先輩?」
「こ、の…」
どこか自分だけに都合のいい世界にイっちゃってるテンゾウの前で、しおらしい態度を保つのはもう限界だった。
俺は突然いきり立って叫んだ。
「この変隊長! 調子にのって何おっ勃ててんだ。このやろおぉ」
「まっ、待ってください。これは違っ…違うんです! だって先輩の顔が……! あ痛ぁ!」
これでも無駄に情けをかけて直撃は避けたのだが(だって使い物にならなくなったら俺だって困る)、金のすぐ近くを蹴り上げられたテンゾウは大げさにもんどりうった。現役暗部とは思えない情けない仕草でひぃひぃと蹲りながら、仁王立ちしている俺をキッと見上げる。
「突然蹴るなんて酷いですよ先輩」
「そもそも、ちょっとお前の分のおかずを貰っただけじゃない。何でこんなにサービスしなきゃなんないの」
「その今季最後の脂ののったサンマを譲ってくれたら、お前の言うこと何でも聞いてやるって言ったのは僕の空耳だったんですかね」
「なによ!」
「なんですか!」
本気で睨み合ったが、理由が馬鹿らしいのはお互いに自覚しているからそれ以上の発展に踏み切れない。
しかし単純な喧嘩ほど原始的な感情がむき出しになってしまって、怒りのやり場に困る。
「ホント、お前といる時は調子狂うよ」
俺は別の人間の前では温厚な性質なのに…と呟けば、「あなたはちょっと態度が違うだけで、人前でだっていつでもわがまま言ってますよ」なんて嫌味が返ってくる。
冷戦続行。
執念深い俺は、後に聞いた『僕の機嫌を窺う先輩の顔が色っぽくて下半身的に辛抱たまらなくなった(だからまたお願いします)』という戯言は黙殺した。

************
どこかで見たそのサンマネタまだ引っ張ってるのかとか言わないで。
一応ヤマカカなのにテンカカよりも二人が子供っぽいってどういう逆転現象か。

テーマ:ありえないテンカカ・その一
後輩が先輩を顎で使うシチュエーション。

胡桃をぶちまけられる先輩の脳内画像に萌えてニマニマして、でも絶対反撃されて蹴られてるよねっていう妄想の産物。
最近とくにそんな後輩がうらやましくて仕方がないです(先輩は恐らく我が人生最高かつ最強の受け)。
ごめん。胡桃通のこだわりどころは全くわからない(ゆえに適当…)。

PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

× CLOSE

ブログ内検索

フリーエリア

× CLOSE

Copyright © 忍禁書外伝的日々妄想 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]