更新ままならないのに見に来ていただいたり、拍手をありがとうございます。
そして特に交流のあるサイトさんが動いてると、すごく励みになるのです。…ということで、殴り書きみたいなのですが遅れてきた七夕で少し…。
「お前、笹の葉出せる?」
なんてふざけたことを真顔で言う先輩の手には一枚の紙切れ。
寝入りばなを起こされてのこの一言に僕は若干混乱していた。
玄関先にたたずむ先輩から微かに漂う匂いは、とてもいい匂いで。鼻の利かない僕でも、先輩の僅かな様子からいろいろと想像をめぐらせてしまう。
女に酌をさせて紅い部屋で朝まで睦み合い酒を呑み続ければいいものを、何を思ってこの人は短冊片手に数度バディを組んだだけの僕を訪ねて来たのだろう。
「いいえ」
味気ない事実を答えると、確たる根拠はないものの表情の変わらない先輩がムッとしたような気がした。
「だったら壁にでも貼っておけ」
押し付けられた短冊に目を落とした瞬間には先輩の姿は消えていた。
テンゾウが若くして死にませんように はたけカカシ
「何だ、これ」
あまりに意外な内容に、思わず声が出てしまっていた。
だって、見ようによっては、あんまりといえばあんまりな内容だ。
僕は先輩にこんな短冊を書かせるほどに危なっかしくて、そしてそれほど頼りないというのだろうか。
寝台から笹に見立てたひょろひょろのツタを生やして短冊を飾ると、窓から入る風で時々そよりと揺れた。
僕はそれを書いた先輩の姿を何となく想像しながら、寝るまでそれを眺め続けた。
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一晩経ってからセルフツッコミいろいろ。
余興で短冊が準備されてたなら笹の葉も部屋にあったはずなのに、テンゾウの木遁でポン!と枝がでるとこが見たかったんだろうかうちの先輩は…。
ていうか、カカシはこういうの本人が知らないところでしてそうな性格ですよね。
テンゾウが絶対に見ないであろう場所だから安心してテンゾウのこと書くというか。
女に「テンゾウってどなた」とたずねられて「別の隊のかわいいにゃんこなんだけどさぁ」なんて会話してる方が艶やかで趣があったかも~なんてぽやぽや。
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