テンゾウだって男だから、いや、俺だって男だから、その手の巡回物があったら当然の如く再生はしてみせるけど。
それを観てる最中のテンゾウの後姿しか見てないから、どんな顔してそれを観てたなんて知る由もないし知りたくもないけれど。
ああ。
画面の中のショッキングなあの光景が、目に焼きついて消えてくれない。
あんなにばうんばうんに、おうおう言ってるのが、テンゾウの好みなの……。
「カカシ先輩!」
「あっ、痛!」
「す、すいません……」
テンゾウが突然大声を出して動きを止めるから、体がバウンドした拍子に腸壁がひきつれて痛かった……。
今日は常になく頑張って派手に声をあげてばうんばうんに体を使っていたから、一転して静かに上から見られると身の置き所がなくなる。
「……どうしたんですか今日は」
詰問口調なのが何だか恐い。
「ボクになにか不満でもあるんですか」
ほんの少し不安が混じっているけど、不審と苛立ちがほとんどの恐い声。
なななないよ。テンゾウが俺に不満を抱いてんじゃないの?
びくびくとして目を逸らしたら、上から溜息が降ってきた。
「先輩?」
「……」
「どうしたの先輩」
「……」
「せんぱい?」
「うーっ」
声が少し優しくなったからすがりついたら、苦笑と頭を撫でる手がついてきた。
「どんなカカシ先輩でも、好きですけど…。さっきはなんだか、はしたなかったですよ?」
見てたくせに! そんなはしたない映像、自分ひとりでこっそり見てたくせに!
文句言いたかったけど、最中に揉めたのに中断しようとしないすけべいなテンゾウのせいで舌を噛みそうだったから我慢せざるをえなかった。
ばかてんぞうえろてんっ。
そして問題のビデオは、どこにどう隠したのか、見つけることは出来なかった……。
* * * *
テンゾウは観てただけで、別にそういうのが好みだとは言ってません。友達から借りたけどハズレな感じで。←笑
テンゾウに限って、カカシとだけでなく誰かと一緒にそういうのを観るのはあり得ないなんて思います。
って、すいません。なんか激しくテンゾウスキーさんの夢を壊しているかもです。すいませんすいません。
無題
えむ本さーん!!!