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忍禁書外伝的日々妄想

基本ヤマカカで暴走モード。完全腐女子向け。
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『無題』(ヤマカカ)*追記*

できてないふたりでうちには珍しくヤマト隊長とカカシです。
書いてみたらこのシチュエーションでなくてもよかったようなポッキー話。
いろいろ適当なのは勘弁してください。


ペイン襲撃後の木ノ葉の里は、深夜まで絶えず人の気配がして、目に見える景色は酷い有様なのに、妙な言い方になるかもしれないが賑やかだった。
初代様がこの地を礎に里を興されて以来、歳月を重ねこつこつと造り上げてきた建築物を初めとする物理的なものが無残な瓦礫へと変わってしまったのだ。思い出を多数持つ年長者であればあるほど喪失の痛みは大きい。皆一様に打ちのめされてはいたが、人的被害がなかったことが希望を持たせるのだろうか。必要以上にはしゃぐ大人達に急かされ、里の復興のため、僕は衆目の中、盛大に木遁を披露するはめになっていた。
あちこちからヤマトヤマトと大声で名前を呼ばれ、誰かさんにされるように容赦なく扱き使われたが、その扱いにぼやいてはいても、僕はどこか嬉しかった。こんな風に初代様の術に対する畏れも揶揄もなく、明るい日の下で里の人達に接する未来があるとは夢にも思わなかったからだ。
そしてそんな僕に対して、先輩が一緒の簡易テントを使おうと持ちかけてきたのも驚きだった。
僕のチャクラは、いや僕自身の命でさえ、育んでくれたこの里のもので、いつだってそうだけれど、それは今現在も里の人達全てに平等なものだ。
僕は疲弊していてこれ以上木遁を使う体力もチャクラも残っていなかったし、この非常時に即戦力にあたるような成人男性の僕や先輩だけ特別扱いで木遁の家に住むという考えはなかった。
でも、先輩の体の状態を正確に把握していたのなら、僕は違う措置を取っただろう。
実はこの時、僕は先輩が文字通りの黄泉還りを果たした身だとは、知らなかった。
他に重症患者もいる中で先輩の外傷は酷くなく、かつゆ様を介してその辺りの詳しい事情を知る綱手様も当時はその事実を内外に伏せられていたが意識不明だった。
確かにナルトは先輩の体を気遣っていたけれど、日夜復興に借り出されている僕とはすれ違いばかりで、ナルトとも誰とも時系列立てたきちんとした話をする間がなかった。
そして先輩はというと、少し雰囲気が変わった。
忍犬に手伝ってもらったという、瓦礫の中から掘り出して来た写真を眺めて、穏やかに笑う。
僕は何だか意外だった。
元より自分のことをあまり話さない先輩だけれど、過去の記憶が痛恨の後悔に浸されているであろうことは、先輩の生き様を見ていれば想像がつく。先輩は、張りつめて自己の怠慢を許さないような、そんな雰囲気を持つ人だった。
だけど今は、何だか違う。どこかやわらかい…。
まるで出口のない絶望の中に放り込まれていた少年時代の僕は、恐ろしいほど強くて残酷に見えた先輩に反抗的な態度をとったり、先輩のことを知るにつれて逆に独占欲を覚えたり妙な感情に苦しめられたりはしたけれど、今の穏やかな先輩を見ていると、優しくしたくなる。なんていうのは変だけど、それしか自分の気持ちをうまく表現する言葉が出てこない。
里単位の避難生活だ。物資は当然今後足りなくなることが予想されるから、蝋燭なんて贅沢品だ。忍びだから夜目はきくもののテントの中は暗い。そんな中、色白で銀髪の先輩は、明らかに僕より月や星の光を反射してぼんやりと光っている。テントと一緒に支給されている簡易ベットは男二人で寝るには少し手狭だけど、たまにはこんな時間もいい。
「そろそろ寝ましょうか。先輩」
いつものように先輩が横になるのを待ってその隣に移動しようとしたら、「あ、12時過ぎたよね」という言葉と共に先輩は何やらがさごそポーチから取り出し始めた。
ほら、と言う手には何故かポッキーが握られていて、
「お前が勝ったら、何でも言う事を聞いてやる」
躊躇はしたものの、あーん、と促す目に抗えるはずもなく、深い考えもなく甘いチョコにコーティングされた先を咥えさせられた。
先輩がすぐに反対側を咥える。
ぽき、ぽき、と音を立てながら近づいてくる先輩から目が離せなくなって、まさかと思っているうちに、終着点にたどり着いたくちびるが、やわらかく押し当てられた。
暗闇で薄く光る先輩の微笑みはとても綺麗だったけれど、どくん、と心臓が音を立てた瞬間、僕はもう一度先輩のくちびるが欲しくなった。
お互いの体温を感じるだけの、重ねるだけのくちびる。
静かに離して、お互いの目だけを見る。
「今の、どっちが勝ったんですか」
「おあいこだね」
秘め事を囁くように微妙な嘘をついた先輩は、もう一本ポッキーを取り出した。
「お前が勝ったら、何でも言うことを聞くよ」
と。
先輩とは知り合って長いけれども、こんな風に誘われたことは一度もない。
やっぱり以前とはどこか雰囲気が変わった。
そう思いながら、流されていたさっきとは違い、次は真剣に勝つつもりで差し出されたポッキーを咥えた。

*****
無理にポッキーに持ってく事もないだろうと当初予定していた話を変更したのにこの体たらく。
このシチュエーションならもっとエロイことができそうだったよね!私のバカバカ笑


**追記ーー!**
ヤダ、ちょっとどうしよう!
妙~~に復興後の時系列でやりたかったのって、某さん宅の連載が頭に残ってたからでしょうか!?
書いた直後に徘徊してびっくりしたの!
そ う い え ば…!って(おわーー)。
『テンゾウ、超ラッキー』にだいばくしょう。もうめちゃカワイイ!
↑上のやつは、周囲に聞こえるところでヤっちゃったら私が恥ずかしいから曖昧にしておいたというか、寸止めだったんですが!
師匠っ!!!私の精進が足りませんでした!←笑

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